Office2024のActiveXは規定で無効に
Microsoftは、2024年9月5日に同年10月にリリース予定の「Office 2024」において、ActiveXコントロールをデフォルトで無効にすると発表しました。適用後は、通知なくすべてのActiveXコントロールが無効化されます。
一番の目的は「セキュリティの強化」であり、先行で「Office2024」より適用されますが、サブクス版オフィス「Microsoft 365」も「2025年4月」より、段階的な適用が予定されています。
対象のオフィス
・Microsoft Office 2024(Excel/Word/PowerPoint)
・Microsoft Office 2024 LTSC(Excel/Word/PowerPoint)
・Microsoft 365(Excel/Word/PowerPoint)
・Microsoft Visio 2024 Standard / Professional
【販売日】買い切り版オフィス Microsoft Office 2024 の価格やサポート期限と発売日はいつ?
ActiveXコントロールとは?
ActiveXコントロールは、Microsoftが開発したウェブブラウザ向けの技術で、ウェブページに高度な機能や対話性を追加するための仕組みです。
主な仕組み
- 機能拡張: ビデオの再生やゲームの操作など、ブラウザの標準機能を超えたコンテンツを提供。
- 動的導入: インターネット経由でダウンロードされ、実行される。
- 高性能: スクリプトよりも高速に動作。
- システムアクセス: コンピュータの機能やファイルにアクセス可能。
セキュリティの懸念
不正なスクリプトが埋め込まれるリスクがあり、現在ではHTML5やJavaScriptなどの標準技術が推奨されています。
これまでも懸念されていたセキュリテイリスクを考慮し、新しいOfficeでは規定の無効化が適用されたと思われます。
無効になるとどうなる?
「Office2024」や「Microsoft 365」でActiveXコントロールが無効になると、ドキュメント内でActiveXオブジェクトを組み込むことができません。
元々組み込まれていた動的なActiveXオブジェクトは、静的な画像として表示されます。
ActiveXオブジェクトがブロックされると、次のメッセージが表示されます。
【解決方法】ActiveXコントロールを有効にする方法
引き続きActiveXコントロールを使用したい場合、次の方法で有効化を行います。
① レジストリの修正
② トラストセンターの設定
③ グループポリシーの設定
ActiveXの無効化はセキュリティ対策の一環であり、特に理由がない場合は「無効」のままにしておくことをオススメします。
① レジストリの修正
キーボードの左下にある「Windows」キーと「R」キーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」→「regedit」と入力し「レジストリエディタ」を起動します。
「HKEY_CURRENT_USER」→「Software」→「Microsoft」→「Office」→「Common」→「Security」→「DisableAllActiveX」と選択します。
「DisableAllActiveX」の値を「0(REG_DWORD)」に変更します。
② トラストセンターの設定
インストール済のアプリより、Word/Excel/PowerPointのいずれかを起動します。
アプリが開いたら、上部のツールバーより「ファイル」→「オプション」を選択します。
オプション画面が表示されたら、左メニューの「トラストセンター」より「トラストセンターの設定」を選択します。
「トラストセンター」の画面より、「ActiveXの設定」→「先に確認メッセージを表示してから、最低限の制限を適用してすべてのコントロールを有効にする」にチェックを入れて「OK」を選択します。
③ グループポリシーの設定
キーボードの左下にある「Windows」キーと「R」キーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」→「gpedit.msc」と入力し「レジストリエディタ」を起動します。
ローカルグループポリシーより「ユーザーの設定」→「管理用テンプレート」→「Microsoft Office 2024」→「セキュリティ設定」内の「すべてのActiveXを無効にする」を無効にします。
Microsoft 365管理センターのメッセージ
Microsoft の発表に合わせて、Microsoft 365 管理センターへ「ActiveXが無効になる」旨のメッセージが受信されました。
(更新) Microsoft Office 2024 では ActiveX がデフォルトで無効になります
2024年9月6日更新:
Microsoft Office クライアント アプリでの ActiveX オブジェクトの処理にいくつか変更を加えています。
新しい Office 2024 以降、ActiveX オブジェクトの既定の構成設定が、最小限の制限ですべてのコントロールを有効にする前に確認する から、通知なしですべてのコントロールを無効にするに変更されます。この変更は、Word、Excel、PowerPoint、および Visio の Win32 デスクトップ バージョンに適用されます。
適用時期
新しい Office 2024 の場合、この変更は 2024 年 10 月にリリースされるとすぐに適用されます。Microsoft 365 アプリの場合、この変更は 2025 年 4 月から段階的に展開されます。
ユーザーへの影響
この変更が実装されると、ユーザーは Office ドキュメントで ActiveX オブジェクトを作成したり操作したりできなくなります。既存の ActiveX オブジェクトの一部は引き続き静的画像として表示されますが、操作することはできません。Office の非商用 SKU では、新しい既定の動作によって ActiveX オブジェクトがブロックされると、ユーザーに次の通知が表示されます。
新しい既定の設定は、既存の DisableAllActiveX グループ ポリシー設定と同等です。
ActiveXを有効にするには?
この変更が有効になった後、Office ドキュメントで ActiveX コントロールを使用する必要がある場合は、次のいずれかの方法を使用して、以前の既定の動作に戻すことができます。
- [セキュリティ センターの設定] ダイアログの[ActiveX の設定]で、 [すべてのコントロールを最小限の制限で有効にする前に確認する] オプションを選択します。
- レジストリで、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\Common\Security\DisableAllActiveX を 0 (REG_DWORD) に設定します。
- すべての ActiveX を無効にするグループ ポリシー設定を 0 に設定します。
個人・企業向け Office のプラン
Office 2024/2021のプラン比較
比較 | Office Home & Business | Office Personal for Windows | Office Professional for Windows | Office Home & Student for Mac | Microsoft Excel 2024/2021 |
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買い方 | 買い切り(永続ライセンス) | ||||
パッケージ イメージ | |||||
参考価格 | \39,582 | \34,273 | \68,085 | \26,982 | \18,531 |
ユーザー数 | 1ユーザー(1アカウント) | ||||
インストール可能台数 | 2台 | ||||
利用期間 | 無制限(サポート期限に注意) | ||||
機能更新 | なし(セキュリティ更新のみ) | ||||
Windows | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
Mac | 〇 | × | × | 〇 | 〇 |
iOS/Android | × | ||||
OneDrive | × | ||||
Word/Excel | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | Excelのみ |
PowerPoint | 〇 | × | 〇 | 〇 | × |
Outlook | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
OneNote | 〇 | × | 〇 | 〇 | × |
Access Publisher | × | × | 〇 | × | × |
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ユーザー数 | 1~6ユーザー | 1ユーザー |
年額払い | ¥18,900(1年間) | ¥13,545(1年間) |
月額払い | ¥2,100 | ¥1,490 |
パッケージ イメージ |
Microsoft 365 と Office 2024/2021 の選び方と違い【どっちがいいの?】
参考記事
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